布に溺れる日々

少し大きめのタープが欲しい。

これまでは小さいウイングタープを使ってきた。小さいテーブルとイスをふたつ、それでいっぱいになるくらい。

妻とふたりでのキャンプならそれで十分だったけど、子どもとキャンプするようになって荷物が増えた。もう少し余裕が欲しい。

どうせならちょうど良いタープを作ろう。
真っ直ぐ切って、真っ直ぐ縫うだけ。
簡単だろう。

ネットオークションで撥水のポリコットン生地をとても安く買った。色は少し光沢がある生成。購入時は長さ不明で不安だったけど、届いてから測ったら12m弱くらい。幅は1.4mあるから、4m弱四方の正方形なら作れる。

使う糸は太目がいいらしい。ミシンは普通の家庭用。

1. 長い布を３つに切って、それを折り伏せ縫いで横に縫い合わせる。
2. 大きい正方形ができるから、切りっぱなしの周囲を1cmくらいの三つ折りにして仕上げる。
3. 最後に必要な箇所にハトメをつける。

とても簡単。
そう、文章にすれば。

実際にやるのは大違い。
とにかく布が大きい。大きいだけでこんなに大変だと思わなかった。

まず採寸が大変。
部屋で広げられないし、持ってる一番大きい定規は50cmまで。どうやって何メートルもの線を引くんだろう。

次にアイロン掛けが大変。
折り目癖を付けていくけど、こんなに長い距離アイロンを掛けることなんてない。

そしてミシン掛けが大変。
布が大きすぎて、縫い進めつつバッサバッサと送り出していかないと。

縫い目は曲がるし、下糸は噛みに噛む。

子どもが寝静まったあとに少しずつ作業を進めた。
布に溺れつつも、なんとか仕上げた。

ハトメを打つ場所は革で補強。手持ちのヌメ革で表と裏から縫い合わせて、その上からハトメ。

手縫いになるから、ここも時間が掛かった。
もっと簡単だと思ってたなぁ…。

いざ、フィールドへ。
前日の深夜まで作業してたので、ロープの長さ合わせは現地で。
なんとか立ち上がった。

思ってたよりも白色で、遠目からも目立つ。
とても爽やか。

ハトメも悪くない。

白いから、スクリーンにも良さそう。ホームスターで星空を投影してみたら、きれいに映った。

生地の撥水力はイマイチ。この時期は雨が降らなくても結露でびっしょり。自宅で干す羽目に。
アウトドア用ではない生地だから仕方ないか。

次は撥水処理をしないとな。