旅が終わる

「ああ、終わった」
一人帰る車の中で、口からこぼれた。

さびしいとか、疲れたとか、ほっとしたとか、そういうのは無かった。
ただ終わったという事だけが胸にあったと思う。

放心してた。

DayOut Dayを始めて、3年。
あっという間だ。
11月、最後のDayOut Dayを終えた。

区切りとなるDayOut Day 関東 2018はワイルドフィールズおじかで。日本屈指のロケーションを誇るキャンプ場。

イベントの運営ということを初めて意識した。
これまではただ一緒にキャンプするだけだった。みんな同じ立場で参加して欲しかったし、自分もその一人でありたかった。

今回ばかりはそうも言ってられなかったので、二人の人に手伝ってもらった。子どもが生まれたばかりのお父さんと、お店をはじめたばかりのお父さん。

本当に忙しいところ、事前準備から手伝ってくれてとても感謝しています。

DayOutの旗を張るのもこれでしばらくおやすみ。
これまで多くの人がこの旗の周りに集まってくれた。

今では日本中にキャンプ仲間がいる。
また会いたい人が日本中にいる。

とても幸せだ。

全国で開催したDayOut Dayはのべ17回。北は北海道、東北から、南は愛媛、大分まで。

色々な場所でたくさんの人と話した。
会いたい人に会いに行くことが、とても大切だとわかった。

まだまだゆっくりと話したい。
そんなすぐにわかりあえるほど、キャンプも人生も簡単じゃない。
だから、もっと時間を共有したい。

各地でフラッグを作ってもらった。
フラッグはDayOut Dayの参加者だとわかりやすいように作ったのが始まり。

もう何枚のフラッグが作られただろう。きちんと数えてないけど、きっとたくさん。それでもキャンプ場でこのフラッグを見かけることは稀だと思う。

しばらくはフラッグを入手できる機会は無くなる。何か考えるかも知れないけど、今のところ未定。

だからもし見かけたら、とてもラッキー。
臆せず話しかけてみて欲しい。何かが始まる時、そこには必ず対話があるはず。

これでいったん旅は終わり。
これまでDayOut Dayに参加いただいたすべての人に、心から感謝しています。

DayOutが大切にしているのは多様性。色んな人がいて、色んなスタイルがあるから素晴らしい。
自分とは違う価値観に触れて、少しずつ世界が広がっていく。それが普段の生活を豊かにするはず。

そんなことを考えて、DayOutを作った。
これからも大切にしたい。

それを体現するのがDayOut Day。
一緒にキャンプして、ゆっくり焚火して、たくさんの事を話す。のんびり焦らずじっくりと、付かず離れず時間を共有する。

これまでの方法ではうまくいかない事も増えてきた。だからこれまでのDayOut Dayとは違う方法を考えたい。

少し休もう。次への準備のために。

今年はDayOutにとって、少し停滞感を感じつつも、変わらない事を守りながら広がった年だったように思う。来年はDayOutもDayOut Dayも少し変化していきたい。

みなさんと、みなさんが大切にしている人にとって、新しい年が豊かなものになりますように。

2018年 大晦日