夏の扉.

ずっと行きたかった滝沢園。仕事の都合や臨時休業など予定が合わず、ようやく一泊。

なかなかキャンプへ行けず、無理矢理予定にぶち込んだ感があったキャンプ。

割と我が家からは行きやすく、電車を降りてバスで15分。

バスを降りて徒歩15分。立派な吊り橋を渡って行く。

風の吊り橋というそうな。

着いた滝沢園。近くに大きな自然公園があるせいか、滝など人工感は否めないが、自然も多くワイルド系のキャンプ場。

利用料もソロで1100円。13時チェックインなのだが、300円で9時半からアーリー可なので、アーリーで入る。

丹沢の水無川。水はとても美しく、川の音だけでも充分癒される。

フリーサイトはこの河原と奥の林間。

河原は氷川キャンプ場などでも楽しめるし、何せ暑いので林間一択。

とは言え林間サイトとは反対側の、河原サイトの端にある奥まったここに設営した。

有難いことに直火オッケーなので釜戸も作る。

朝ごはんを抜いて来たので、早めのランチ。

海鮮五目あんかけ焼そば。

それにワンタンスープを。

今回、水筒を持って来た。家で使われていない水筒が可哀想なのと、なるべくペットボトルのゴミを出したくなかったのと。

また重量が増えてしまったが、もうあまり気にしない。

ULに憧れてカッコ良く思うけど、今じゃない。

もちろん今でも軽いに越した事はないが、

今からULしてしまうと、もっと歳をとってから大変になりそうな気がしてしまう。

食後は川に足を浸けて河原でごろり。気持ち良い。

梅雨入り前なのに、まるで夏の扉が開いたような日差しと暑さ。

トイレの手洗い場にちょっとした気遣い。

管理人はとても気さくな方で、会うたびに声をかけてくれる。

こういうタイプのキャンプ場は、割とゴミがあちこちにあったりするのだが、ここは全くと言って良いほど無く綺麗。

直火なのに焚き火跡もほとんど無く、もちろん利用者のマナーによるものも大きいと思うが、キャンプ場愛がある素敵な所だった。

夕飯のしじみ汁を作るのに砂抜きを。昼から夕飯が楽しみ。

滝沢園の唯一と言って良い程の残念ポイントは、薪が高め。

周りで薪拾いするもあまり落ちていなかった。

ただ薪拾いをしてるうちに見つけた遊歩道のような道を歩いていると、すぐに滝の上に出れて

小さいながら虹も見れたしラッキーだった。

カマキリの赤ちゃん。

設営した場所の問題だが、虫など生き物が多めで賑やかだった。

蟻にてんとう虫に毛虫に謎の虫からトカゲ多数。

ただ刺したり噛んだりするやつは一切出なかったので気にならなかった。

薪拾いは大量とは行かず、泣く泣く広葉樹を購入。1束1000円也。

SAPPOROビール6缶パックの景品。デザインはともかく、ストームクッカーにぴったりスタッキング出来る小皿を探していたので、メラニンで軽くて良いなと購入。

僕はビールを飲まないので、メルカリで2枚350円也。

ストームクッカーは大のお気に入り。

新緑が美しく気分が良い。

17時過ぎ。

さて夕飯の準備でもという所で、10mくらい前に4人組の若い男たちが現れ設営を始める。

何でそこに張るかなーとは思うけど、フリーサイトなので文句はないのだが、時間的に嫌な予感しかしない。

夕飯は楽しみにしていたしじみ汁と、

厚切り豚バラとピーマン丼。

卵の黄身が割れてしまったが伝説に残る味だった。

夜は虫が灯りに群がるかなーと思ったけど、全くと言って良いほど現れなかった。

21時過ぎ。

朝は早く起きる予定なので、そろそろ寝るかなーなんて思っていたら、目の前の若者が買い出し班に「レモンサワーと‥」などと注文している。

21時過ぎてるのに、益々嫌な予感しかしない。

0時前くらいだったかな？案の定うるさくて起きてしまう。

若者は特に大騒ぎしてる訳ではないが、BBQをやっていたようで鉄板を叩く音や、彼等は気を使わず普通に過ごしているので、ソロで構成された夜のキャンプ場には話し声ですら大きく響き渡る。

無論、すぐに苦情を言いに行く。もちろん丁寧な言葉遣いで。

すぐにすみませんと静かにしてくれたが、一旦起きてしまったので中々眠れず。

やれやれ。

4時に起きて朝活。

朝の焚き火はマナー的にどうなの？と、そんな事も考えたりするが、早朝の雰囲気はもう本当に格別。

しばらく焚き火を楽しんで、完全に明るくなったら朝ごはん。

BLTサンドにモーニングプレート。

それに温玉シーザーサラダにポタージュを。

この日も日差しは強く、木陰から先のあの日差しの中で撤収とかはキツいだろうなと、

ここに張って良かったなーと、木陰の過ごしやすさを実感するのも、また夏キャンの醍醐味だなーと夏の訪れを感じる。

洗い物の帰り道、驚く光景を目の当たりにして、まるでマンガのように見事な二度見をした。

例の若者たちが、この美しい川に入ってBBQコンロを洗っているではないか。

これにはさすがに少し厳しく叱った。

例えばサッカーを初める前に、ルールブックを読んだりはしないものなのか？

今思えば、前夜の貸しもあるのでもっと厳しく叱るべきだったか、はたまた諭すように話すのがクールだったのか、後味は良くなかったが彼らに言えた事はラッキーだったのかな。

まるで夏の扉を開いたような、夏の訪れを感じた一泊のキャンプ。

どうやらその扉からは、ギラついた太陽と共にモンスターたちも現れるようだ。