紅葉の奥多摩.

本来なら埼玉にある白岩渓流園に行きたかったのだが、前日の電話で平日のソロなのに満場で入れず。

それならば奥多摩の紅葉を見に行こうかと、僕にとって安定の氷川へ。

秋は林間で落ち葉上でのキャンプをしたかったのだが、川沿いの紅葉も悪くない。

氷川キャンプ場は自宅からのアクセスの他、駅→キャンプ場→温泉→駅のサイクルがだいたい5分ほどで廻れるので、バックパックに最適。

各施設の利用料金も割と格安なので僕にとっての安定感は高い。

サイドのフランスパンが、今回のパッキングのおしゃれポイント。

夏頃の増水も落ち着き、多摩川は綺麗な水と穏やかさが戻っていた。

サクッと設営。

直火なので今回の釜戸を作って、

いつもならキャンプ場を散策して早めの昼食を取り昼寝というのがルーティンなのだが、今回はアタックザックに荷物を入れてハイキングへ。

目的地は奥多摩にある大滝へ。

海沢林道を抜けキャンプ場から片道2時間くらいの散歩。

海沢川の沢沿いを歩く。ポイントごとに気温が下がるのを体感できる。

道中、こんなノスタルジックなトンネルを通る。

抜けた先はパラレルワールドなのではと、ほんの少しの怖さもあった。

キャンプ場から1時間半ほど。トンネルを抜けてしばらく登ると山に入る。

人がほとんどいないので、開放感と少しの不安。

名もなき滝が幾つかあって立ち止まる。もちろん名前のある滝もあるのだが忘れてしまった。

ここまで来るとけっこう汗を掻く。ヒートテックが火を吹いている。

2時間ほどで目的地の大滝に到着。

写真のセンスがなくこれでは伝えられないが、この滝の落ちる場所が小さな湖のようで、人が全くいない雰囲気はとても神秘的だった。

写真中央のザックがある場所に座り滝を眺める。

そこで川の水を沸かし、

妻の握ってくれたサツマイモご飯のおにぎりとカレー麺を。

気分も良くて、この美味さは忘れられない味となった。

舞い散る落ち葉の雨が、このハイキングのフィナーレを飾ってくれた。

来た道を引き返す。しかし人がいない。

行きに見つけた養魚場で、川魚を買ってキャンプ場でおやつに食べようと思ったが、今さら財布を持って来ていない事に気がつく。

電子マネーに頼り過ぎ。買う気満々で口は魚の味になっていたので苦笑い。

帰りに温泉に浸かれれば完璧だったのだが、この日は生憎の休館日。明日の楽しみへ。

キャンプ場に帰ると、夜食に持っていたミックスナッツとコーヒーでおやつタイム。

この赤い鉄橋を見ると、氷川に来たなぁと実感できる。

奥多摩の紅葉はちょうど見頃と管理人が言っていたが、多分１週間先がピークになるんだろう。

川沿いの風もあり、そろそろ寒いと感じるような季節になった。

この日の氷川の夜は静かで、ほとんどソロキャンパーで構成されたキャンプ場は、それぞれの焚火と思い思いのランタンの小さな灯りが幻想的な雰囲気を作り出し、川の音の演出で最高に気分がいい。

夕食はビーフシチューを煮込んでフランスパンを齧る。

朝食用に持っていたポタージュを間違えて夕飯に作ってしまい、汁物と汁物をぶつけてしまう。

食後の焚火は気分が良く、いろいろな事を考えた気がするが何も覚えていない。

きっと頭で考えたのではなく、身体で感じた事が頭に描かれていたのかなぁと、帰った今そう感傷に浸れる。

ファミの冬では、起きてすぐやる事と言えばフジカに火を点ける事なのだが、ソロだといち早く焚火を起こすのが生命線。

朝食には昨夜のビーフシチューの残りとフランスパン、目玉焼きにベーコンを。

メスティンの蓋で調理したのだが、目玉焼きとベーコンが焦げて男前過ぎる絵面になったので写真には残さず記憶の片隅へ。

ちなみにメスティンの蓋での調理はあまりお勧めしない。

蓋が薄過ぎて焦げつく＆蓋が歪む。

名残惜しいが撤収を。最後の楽しみである露天風呂へ行かなくてはならない。

もえぎ橋の上から深呼吸。最後に紅葉の美しさと山のパワーを体内へ取り込む。

締めの温泉でリフレッシュ。

しかしバックパックは楽しい。本当に良い趣味を見つけてしまった。

そこから見つける世界観、今度文章に残しておきたい。

さぁ数日後にはファミキャンだ。

まだ行先は決まっていないけど。