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05
2019

知床エクスペディション2019 Pt2

[カヌー・カヤック] その他
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Day3:

朝5時頃に起床し海を見てみると風はおさまっていましたが、岩場には時々大きなうねりが入っている状態でした。新谷さんより「風がないうちにできるだけ進もう。6:30出発!」との指示が出て、残り物のご飯を素早く食べてから撤収と出艇の準備に入ります。予定通り6:30に出発しましたが、出艇時には岩場のザバザバの波に巻き込まれて焦りました。岸の近くはどこも波が立っているので、かなり沖合に出て慎重に漕いでいきます。ペキンノ鼻という座礁の名所(?)は物凄い勢いでブーマー(水面に隠れた岩で反射したしぶき)が飛び出していました。

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男滝と女滝という二本の滝。このあたりから強風で樹木の生えない荒涼とした景色になります。カブト岩という知床岬の一つ手前の岬を超えるといよいよ知床岬灯台が見えてきました。

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知床岬に近づいていくと、岬周辺の岩場は相変わらずものすごいブーマーで、とても進入できる状態ではありませんでした。てっきり手前で停滞するのかと思っていたら、新谷さんから「沖合を回るぞ!みんな離れないで!」と指示が出ました。以前に新谷さんの著書で知床は強風がいつ吹くかわからないので沖合を漕いではいけない、というくだりを読んだことがあったのでこれには驚きました。しかし現在風が止んでおり、まだ朝の時間帯なので、確かに昼までは風が止まっている可能性が高そうです。この日に知床岬を突破できれば半島一周の目処が立ちます。(過去何回か天候が悪すぎて一周できなかったこともあるそうです)

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4艇でダイヤモンド型のフォーメーションを組んで、知床岬からはるか1キロ以上沖合を進んでいきますが、これが今までのカヤック経験の中でも一番大変でした。まず岬の南側半周は沖合から大きなうねりが来るので、全く進まない!という状態。漕いではうねりによって押し戻され、ほとんど同じ位置から進みません。うねりは非常にゆっくりした周期なので、パドリングを続けていれば転覆するようなことはありませんが、毎回2メートル以上の壁のようなうねりに持ち上げられます。外房などでそれなりにうねりのある所を漕いだことはありますが、さすがにこれほどの大きさは経験ありません。全員喋る余裕すらなくひたすら漕ぎ続けていると、いつの間にか灯台を超えて岬の北側へ入りました。

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この時点でこれは突破できるな!と確信しましたが、今度は沖合からのうねりが背後からやってくるので、これまたカヤックのコントロールが大変でした。しかもうねりに持ち上げられ滑り落ちる、の繰り返しでだんだん気持ちが悪くなり、しばらくして完全に船酔い状態。喋ると吐きそうなくらい気持ちが悪くなってしまいました。

ようやく岬先端部分を突破しましたが、付近の海岸は波が高く、上陸できるような状態ではないので漕ぎ続けるしかありません。岬から離れるにつれ、海面のうねりは無くなっていったので漕ぐこと自体は楽になりましたが、この日は日中の気温も高くなり、船酔いと相まって完全にグロッキー。

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永遠に漕いでるような気分になっていましたが、ポロモイ湾南側の岬に埋め込まれたような小さなサイズの落合湾という場所にゴール。しかしこの湾も岩場の形が複雑でかなり波が立っており、慎重に波を見ていたはずが、優柔不断すぎて上陸直前に右後方から吹き出したブーマーに吹き飛ばされ豪快に沈!

岩場に指をぶつけて出血し、しかも運の悪いことに気づいていなかったドライスーツの生地が剥離しかかっていた部分から大量の水がスーツに入ってしまい、歩行不能になってしまいました。皆にずるずる引きづられやっと上陸。気温が高かったのですぐに着替えてことなきを得ましたが、悪天候で気温が低かったら低体温症になってしまったかもしれません。

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海苔ごはんを食べ、落ち着いたところで本部タープと自分のテント設営。本部タープはキャンバスのワンポールで、裾を石で抑えてからセンターのポールで持ち上げます。ペグもロープも使いませんが、確かに知床は砂浜が皆無なので合理的。裾の石をしっかり積めば、かなりの強風でも問題ないそうです。

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落合湾とは断崖の中にある非常に狭い湾なのですが、湧き水があるためよく野営地として利用するそうです。「断崖に囲まれてるからヒグマは出ませんよね?」と聞いたところ、「ヒグマは断崖絶壁でも登れるから時々来るよ?」と言われました(笑

この日から本部タープの一番前に熊撃退スプレーがすぐ取り出せるように置かれます。

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知床エクスペディション名物、新谷さんの天気予報。午後4時になるとラジオでNHKの気象情報を聞きながら、新谷さんが日本全体の気圧図を書いていきます。携帯は一切つながらないので、AMラジオが頼りです。本日の予想では低気圧が北海道の東に抜けたので、明日はそれなりに穏やかだろうとのことでした。

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夕食はスパイシーなカレーでした。夕日を眺めながら、しばし宴会。この日は気象の話など有意義なお話を新谷さんから聞きました。他の皆も激うねり漕ぎで疲れていたようで早めに就寝。続く

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  • キャベツ
    初めまして! ワクワクして読ませてもらいました! 続編楽しみです! フォローさせていただきます!
  • kuma
    グロッキーという言葉を久々聞きました💦 うねりやブーマーの中漕ぎ続けなければならないハードで緊迫した状況が伝わって来ます! 手の怪我は大丈夫だったでしょうか。 ハラハラとワクワクで続きが楽しみです!
  • Takelt400
    漕いでも漕いでも前に進まないなんて悪い夢を見ているかのようだったのですね( ꒪Д꒪)ヤバ…気を抜いたら怪我に繋がるなんてヘビーな旅なんですね(´°ᗜ°)ハハッ.. ラジオを聞いて天気が分かるスキルは身につけたいですね〜( ー̀∀ー́ )
  • shoma
    僻地感がたまりませんね! 読んでいて楽しいです。 続きも楽しみにしてます🚣‍♂️
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