「ビンテージランタンのメンテナンスについて  | [ランタン] Coleman」の1枚目の写真
08
2017

ビンテージランタンのメンテナンスについて

[ランタン] Coleman
「ビンテージランタンのメンテナンスについて  | [ランタン] Coleman」の1枚目の写真
「ビンテージランタンのメンテナンスについて  | [ランタン] Coleman」の2枚目の写真

このトップ画のような画像はヤフオクなどでよく目にするのではないでしょうか?
パーツをバラバラにして並べ、メンテナンス済みです!と書いてある説明文など。
これを見て安心して買われる方も多いのではないかと思います。
しかし、バラして並べるだけなら工具があれば簡単です。重要なのは、どこをどの程度メンテナンスしたのかということですよね。
現にこの画像はメンテナンス前ですが、パッと見はメンテナンスしてあるかの様に見えませんか?

今回は特に見落とされがち、且つとても重要なパーツでバルブassyの一部でもあるF/A(フューエルエア)チューブについて書いてみようかと思います。
今回説明するのはホワイトガソリンランタンの構造についてです。
ケロシンは若干異なります。

F/Aチューブはメイン画像の右下、頭の付いた細い針金(ニードル)・スプリング、その上の筒状の管で構成されています。
実際はニードルとチューブの間にスプリングをつけた状態でニードルをチューブの中に入れ、バルブボディーに装着して使用します。

※文章だけでは分かりにくいと思いますので、2〜3枚目の画像を参照してください。

そしてニードルの頭の部分はバルブの開閉と連動するようになっており、バルブ閉だとニードルは下がり、バルブ開だとニードルは上がります。
チューブの上部には空気の取り入れ口、下部には燃料の取入れ口としてニードルの太さと同じ程度の穴が開けてあり、そこにニードルが出入りして栓の役目をすることにより燃料を流したりカットしたりしています。
空気の取入れ口はバルブ開閉に関わらず常に空いています。

そこで重要なのがスプリングです。
バルブ開閉の動きをニードルに伝えるのがスプリングの役目です。
つまりスプリングがダメだとバルブを開けてもニードルが穴を塞いだままなので燃料が流れません。

しかし厄介なことに、ニードルの隙間から僅かに燃料が出たり、燃料が満タンであれば空気孔からも揺れなどで燃料が出るため完全に点火しないわけではありません。
俗にいうエアーリッチと呼ばれる状態となり、空気が多い状態でうっすらと燃焼し、その後ガス欠で消えてしまいます。
そして再度点火しても同じ状態になるのです。

こうなると一度バルブassyを外し、F/Aチューブを分解してスプリングを変えないとダメです。
しかもスプリングが動かなくなる瞬間は突然訪れます。つい数分前は点火したのに…なんてこともあります。
これを防ぐ為には、中古購入時はスプリングを新品に交換するのが手っ取り早いです。
この構造を持つランタンは、若くても30年以上前の物ですからね。

長くなってしまいましたが、一口にメンテナンスと言ってもメンテナンスは様々です。
ランタンをお持ちの方や、これから購入を考えている方は是非参考にしてみてください。

キャンプ場に出没するマジシャンです。
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