覚悟のキャンプ.

2月中旬、バックパックで浩庵へ2泊。あまり明るくない投稿なので申し訳ないです。

昨年末から、今年から全てを失い全てを手に入れる時と感じていたのだが。

1月終わり、食材も切りパッキングも前夜に終え、奥多摩の氷川へ行こうと翌朝5時に起きるも、なぜか不思議と気分が乗らずキャンプ中止に。

こんな事は初めてだなぁと思ったその日の夜、母が倒れ危篤に。

キャンプを中止にしたので病院へ駆けつける事が出来た。

今は何とか持ち直したが、余命は半年ほどだと医者は言う。

今や父も似たような状態なので、恐らく今年両親は他界するのだろう。

一昨年逝った、愛犬の傍のダックスももう目も鼻も耳も効かずヨレヨレ。恐らく今年が最後なんだろう。

あー‥今年全てを失う気がしていたのは、こういう事なのかなぁと思っていた矢先。

自らの離婚が決まる。

キャンプブログなので、離婚がどうのの話しは置いておくが、これだけ愛した子供たちと離れなければならない地獄に落ちる。

そんな中、キャンプから離れてしまわぬよう、そしてもう一つの目的の為このキャンプを決行した。

−6℃予報だったけどタープ泊。体も限界までやってみるかと設営したが、心が全くついてこずタープもヨレヨレ。

昼食はブリの刺身にホタルイカと味噌汁。

食欲だけはあるのが救い。

この日は晴れてはいるが、午後から富士山は顔を出さず。

不思議だなぁ。あんなに楽しくて好きだったキャンプが全く楽しくない。

もちろんつまらない訳ではないのだが、心ここに在らずで写真もとりあえず撮っておくか状態。

写真家でもないのに、写真に魂がこもっていないのが良くわかる。

夕飯はフランスパンにビーフシチュー。ガーリックシュリンプにアボカドサラダ。

あまり眠れず5時起きの朝活。

朝食はスコップコロッケにサラダと味噌汁。

この日は少しの散歩と永遠に焚き火。10時間以上も焚き火をした。

このキャンプの1番の目的。それは愛する子供たちとお別れをする覚悟を決めること。

ずっと焚き火を見て自分と向き合った。

こんなに素晴らしい富士山だったのに、心は全く晴れず。

夕飯は鶏の白髪ネギ鍋に〆のラーメン。

夜も焚き火。隣のおじさん3人のグルが遅くまで大きな声で話していて、

普段ならすぐ鎮圧するのだが、全く気にならないほどどうでも良かった。

翌朝も5時起きで朝活。ふと、来た時より少し心が晴れたような、そんな気分だった。

朝食は牡蠣飯と鯛のカマ焼きに味噌汁。

日の出といただきますが、ちょうどのタイミングだった。

そして撤収。覚悟は決まった。

帰りの道中、いつもならまた来るよと言う富士山に、不思議と行ってきますと挨拶をする。

帰宅後、子供たちに離婚の事実を告げ、みんなで抱き合って泣いた。

しばらくキャンプには行かない、いや行けないかもしれない。

これから波のように押し寄せる悲しみ。親や愛犬、何より子供たちとの別れを経て自分の心さえ失うのだろう。

そこから何かを手に入れたとして、それが本当の幸せだとしても、子供たちの屍の上に立つものなのが果たして幸せだなんて言えるのだろうか？