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2021
軍幕キャンプ[鹿]
夜も深くなるにつれ、気温も下がってきた。
仕事用の電熱ヒーターベストを着込み、ハクキンカイロを寝袋に放り込む。
これで防寒は完璧だろう。
内側からも。
ウィスキーをストレートで飲み始めてから、ハイボールが飲めなくなった。
許せてロック。
舌が馬鹿になっとるな。
どこからか、鹿の遠吠えが聞こえてくる。
哀愁漂うこの叫びは、ワタシのキャンプで好きな瞬間ベスト3には入るだろう。
真似て反応していると、交互に返ってくる。
もしや通じているのか。
軍幕も、この焚き火台も、ほんと最高やなぁ。
幕内、寝袋に潜り込み、熾火を眺めながら眠りにつく。
ワタシは夏でも冬でも幕は閉めない。
タープ泊をしている方は分かると思うが、朝起きた時に、目の前に広がるあの自然の風景は、これぞキャンプと言える、ひとつの醍醐味なのである。
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