エピローグ 〜光と影の誘惑〜
眠い目を擦りながら、チンギス・ハーン国際空港に到着。
モスクワ行きのカウンターは凄い混んでいたが、東京行きはまだ誰も居なかった。
日本では味わえない大草原。
そのなかを馬で走り回り、テントを張りながら旅をする。
初日には落馬から始まり、2日目にはお尻、3日目には膝との闘いだった。
けれど(馬を変えたこともあったけど)確かに1週間で体はすっかり慣れた。
最後にはパカラッパカラッと走るのがとても楽しくなって、もっともっと遠くに行きたくなった。
ビールもウオッカもすごく美味しかった。
モンゴルのイメージといえば、小学校の頃に読んだ『スーホの白い馬』だったり、ここ最近だと朝青龍や白鵬といったモンゴル出身の力士ぐらいしか出てこないのではないだろうか。
かつて、日本とモンゴルは敵同士だった。
元寇は有名だが、先の大戦で旧陸軍がモンゴルにも攻め入ったことは余り知られていないように思う。
結果、実はごく最近までモンゴル国内で日本人を見かけると、多くのモンゴルの人々は《なんで日本人がここにいるんだ》と嫌悪や畏怖の念を抱く人が少なくなかったそうだ。
こういう歴史は、学生の頃はまるで興味がなかった(おまけに万年赤点だった)。
旅に出て、現地でいろんな人と話をし、歴史的建造物や過去の出来事がわかる場所を訪れると、本当にいろんな勉強になるし、思うことがたくさん増えてくる。
だからいま、こうやって両国が平和的な関係を築けていて、日本人もモンゴル人も、みんな笑顔で乗馬の旅ができたことは、とても嬉しい。
本当に、心から感謝です。
もし、この先。
子供を授かることができるならば。
こういった問題を肌で感じて、机上で満足せず自分で体感し、素直に人を愛せ、流行にとらわれずに世界を楽しめる。そんな人になってくれれば良いなと思う。
さあ、そろそろ日本が見えてきた。
ありがとう、モンゴル。
また、いつか。
2017年、7月。
ひとつの夢がかなった夏でした。
追伸
そうそう『光と影の誘惑』というのは貫井徳朗さんの小説です(1998年 集英社)。
なんでこの副題かっていうと、今回お世話になった日本語を話せるガイドさんが卒論で取り上げた本で、これを全てモンゴル語に訳したんだって。
そりゃ日本語ペラペラだわ。
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okan846
素晴らしい旅でしたね✨ モンゴルに行きたくなりました。 以前、グレートジャーニーという番組でモンゴルの少女の話を観たような気がします。 ほっぺが真っ赤な少女で モンゴルの大自然と相まって とても印象的でよく覚えてます! やっぱりモンゴル行きたいな😊
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nuber12
馬頭琴!!!! 凄い経験ですね… 羨ましいーー!!っす!!!
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ニャタ
良い気持ちで読み進めました。面白かったです!次の旅行記を楽しみにしてます。
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chiyo
ずっと投稿見て来て何だか自分も一緒に旅した気分になれました〜😊✨ どの写真も素晴らしく自分では見る事の無いだろう旅の記録✨楽しかったです😊✨ お疲れ出ません様に〜〜😊✨
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BEKE
お疲れ様でした! 毎回楽しみにしてました✨ ホントに素晴らしい体験‼︎ 行かなきゃ分からない事って沢山ありますよね〜‼︎ あぁ〜羨ましいです〜😂
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た〜
ついにエピローグですね。 お疲れ様でした✨ まるでドキュメンタリーみたいで毎回楽しみに読ませていただいてました🤗 自分にはこんな素敵な経験はこの先も無いでしょうが皆様のレポで気分だけでも味わえるんですよね*。・+(人*´∀`)ウットリ+・。*
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кочапо
いや〜お疲れ様でした。 テレビでは絶対見られない壮大な旅番組を観てるようでした。 いっぱい刺激をもらいました! 私も何かチャレンジしたいなぁ〜
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Martin
エピローグ。 あ~終わっちゃった😭 自分が馬に乗って草原を駆け抜けているような気分になれました☀️ 1つ夢が叶って良かったですね😋 また、次の夢を見つけましょうね🎵
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トム
パカラッパカラッ! お疲れ様でした。 膝はすっかり治りましたか?