こんなとこでキャンプしてましてん強盗編1

もう一つ過酷なキャンプを思い出しましたので書きま〜す。

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イランの中央高原地帯は道路以外何もないところが続く。草原にテントを張るとかなり目立つ。

しかし道路は少し高い位置に作られていてその下は排水と人が道路を横断するための通路トンネルがある。

僕たちサイクリストにとっては強烈な日差しや雨、風を防げるのと道路からは全く見えない場所なので好んでこのトンネルの中でテントを張っていた。
 
ある日の朝、テントをたたんで出発の準備をしていると草原の向こうからバイクに3人乗りで羊飼いがやってきた。
いつものようにどっから来た？どこへ行く？と質問されさらにアジア人を見るとジャッキーチェン（中国人やけど）の真似してくれ！と始まる。
これも現地の人との交流。旅の醍醐味、しかしいつもと様子が違う・・・

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やたらと自転車や僕の持ち物をジロジロ見ている。そして羊飼いの青年もカンフーの真似をして僕の後ろに回り込む。
 
次の瞬間、後ろから羽交い絞めされ「金を出せ！」と羊飼いは豹変した。

しまった…やられた！

ここは道路から全く見えない死角、逆に言えば助けを求められないのだ・・・。
 
3人に囲まれて棒で足や手を殴られた。とっさに痛くない程度の受け身ができた。実は小学生の頃に習っていた空手のおかげだ。体が覚えていたのだろう。
 
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さて困った。相手はプロじゃなく羊飼い、銃はもっていないので命を取られることはない。
割と冷静な自分がいた。僕を羽交い絞めしたヤツ以外の2人が荷物の方に気を取られた瞬間、羽交い絞めされた相手の親指を握り、反対向けに強くへし曲げると簡単にほどけて逃げることができた。
その隙に道路の上に上がり、車を止め助けを求めた。
 
すると3人は動揺して僕のテントを奪い、バイクで再び草原に逃げていった。
 
続く・・・