第3回コロコロソロキャンプ(前編)
5月2日夜9時、男は考えた。
このまま何もせずに連休が終わっていいのか。
否、答えは否である!であるならば!翌日晴れならば!お出かけせねばああああああ!
休日出勤を終え、そんなことを思いながら倒れるように眠った男の朝は早い。
5月3日朝4時、目が覚めると男は時計をすぐに確認した。大丈夫、連休はまだ終わっていない。一息ついてすぐに旅支度を整える。連休がなかなかとれない仕事に就いているこの男にとって、今日から始まる3連休は大変貴重なものであった。どれぐらい貴重かというと、小学生男子が公園でめちゃくちゃ手に馴染むカッコイイ棒を見つけるぐらいの貴重さであり、これは大変素晴らしいことであった。
7:30分開店のナフコでキャリーを買い、自宅に戻ってコンテナの中に食料を詰め込む。シャワーを浴びた男は「いやっほ〜う」と鳴き、半狂乱で家を出た。
【第3回コロコロソロキャンプ】開幕
物語の導入がある程度終わってからのタイトルやオープニングってかっこいいですよね。やってみたかったのね、ちょっと。
さあさあ、自宅から最寄りの駅を目指して鳩が並ぶ道を歩きます。視線を感じてよそよそしくなってしまいます。
「ホーホー⤵︎ ウボー⤴︎」と言ってみましたが全く相手にされなかったので私ももう相手をしてあげません。
乗り換えを経てアジアの玄関口博多へ、そこからさらに乗り換えて福岡県は糟屋郡篠栗町へやってきました。
ここからキャンプ場までは7kmほどあるのですが、今回はSNSで送ってくれる人を探して運良く良い人に運んでいただけました。
駅前には観光案内所があり、篠栗町の歩き方などが載ったパンフも配布されています。
さて!時刻は12時ぐらい、若杉楽園キャンプ場に到着です!
先月から有料になったというのを当日の朝に知ってびっくり。ですが人気のスポットなだけあって到着した頃には超満員。気長に撤収するキャンパーを待ちます。
すんげえぇ…パラグライダーだ…
気持ち良さそうですね。
…むむ、1組撤収するようです。
すかさず跡地使います宣下を行い、数分後に設営開始。
↑今回の犠牲者🙏なむなむ
両脇にキャンパーがいるソロキャンは初めてです、GWで混んでるから仕方がないですね…
とりあえず飯!
レタスシャキシャキサンド美味しい。
これの4個入りパックとか作って欲しい。
…ぬおお!パラグライダー増えてる!
ひええ皆んなぶつかんないのかね?見てるこっちのお股がキュッとなります。
小腹を満たしたら、持ってきた小説を読み進めます。このキャンプ場は2回目、前回近くの展望台には行ってるので今回は読書がメイン。ずっと読めてなかった「図書館戦争」読むぞお。
日差しと木陰のバランスがちょうど良い場所を取れて満足。
まん、まん、満足、一本満足っ
ハッ
あのCMのせいで「満足」という言葉を聞くたびにこのフレーズが一通り脳内再生されてしまう呪いにかかってしまいました。同じ症状を持つ人が多いにもかかわらず、現代の医学ではまだ治す方法が見つかっていないそうです。医学界を揺るがすこの問題は一本満足バー事件として後世に伝えてゆかねばなりません。
一時間ちょっとしたところで身体を動かしたくなり、散歩することに。晩飯で炊飯を行うので米を水につけておきます。
何か岩があるそうなので、見に行ってみましょう。
いい眺めですね…
▽あっ!やせいの ヒトカゲ が あらわれた!
ヒトカゲをゲットして、先を進みます。
あああ木のにおいが身体に染み渡る。この感覚に浸りたくてアウトドアに行くようなもんです。あたしゃ。
深く大きく呼吸をしながら歩いていきます。
可愛い植物、面白い植物
看板様の仰せのままに…
…このあとわりとウロウロして回ったのですが、結局それらしき岩がどれか分からず。
そのかわり素敵な草花を見れたので満足です。
…!
まん、まん、満足、一本満足っ
ハッ
力強さを感じる綺麗な花ですね。
さて、薪も集まってきたのでテントに戻ります。
お、水に浸した米もしっかり水を吸ってくれてますね。
米は大丈夫そうなので、お菓子をつまみながら読書に戻ります。
持ってきたおやつが全部無くなってしまった。とても悲しい。
あたりが暗くなってきました。
晩飯タ〜イム!
ウオォオオオオオォォォ(ホラ貝の音)
どんなにやる気が無いときでも、ホラ貝のウオォオオオオオォォォを聞けばたちどころに盛り上がってまいりますからこれは大変良いものです。
さあっ始まりました夕飯の支度ゥ
いきいき選手なにやらコンテナの中を漁っております、果たして中から何を取り出すのか おやっ? これはクーラーボックスだァ
ホラ貝で盛り上がったその闘志をいったい何に昇華させようというのか、さあ今手にしたクーラーボックスの蓋が開けられるっ
!!ああっと!!これは!?
カレー!カレーであります!!
あれだけのやる気を出しておきながらァ
いきいき選手の目の前にはレトルトのカレーが温められているゥっ!
これにはスタジアムも騒然!
解説のキタザトさん〜こぉの展開はどうでしょう?
「いや〜…驚きですね」(絶句)
えぇ、今、我々は、歴史的瞬間を見てい
ああっと!ここで文字数ゥ後編へつづく〜
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トム
貴重さ加減がよくわかる冒頭でした。 ここから普通にって書いときながら、普通のレポちゃうしー🤣
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kcun
面白い🤣後編は⁇