琵琶湖のほとり、夏の終わり

台風が近づいていた。

DayOut Dayでどこへだって行こうと決めた。4回目でようやく関西まで来た。

ここまで来て中止は切ない。晴れろ晴れろ。

そして当日。
琵琶湖の空は目が眩むかと思うほど青かった。

渋滞には辟易したけど、昼にはキャンプ場へ。
さっそくサイトを設営する。

DayOutのフラッグをピンと張ると「いよいよ始まるぞ」という気持ちになる。

今回は小さいフラッグも少しだけ作って配ってみた。パリッとした防水帆布製。
キャンプする時に飾ってくれたら、と想像しながら作るのは楽しかった。

遅めの昼ご飯を作りながら、全員が揃うのを待つ。
リンゴとバナナとシナモンのホットサンド。これまでは具材をソテーしてからサンドしてたけど、生のまま使えば歯応えが残ってそれもおいしい事に気付いた。何より楽。

湖岸には樹も多く、木陰はとても気持ちいい。コーヒーをご馳走になり心地よい時間を過ごす。

それから「はじめまして」と声を掛けたり、掛けられたり。「この人とも会えた」とうれしくなる。周りにテントが立っていく。

みんな見事に個性的でバラバラなスタイルだった。

キャンプ初心者もベテランも、ソロもカップルもファミリーも、リッチなキャンプもライトウェイトも。キャンプ好きなら何でもあり。

そして一堂に会して時間を共有する。本当に素晴らしいことだと思う。

夕方になり、晩ご飯の準備。
今日も燻製。仕込んできた煮卵と鮪、鯛をスモーカーに入れて調理はおしまい。
晩ご飯の時間まで、小さな友達と二人で夕方の湖畔を散歩した。とても良い時間。

暗くなり、みんながご飯を持ち寄って晩ご飯に。

どの料理も本当においしい。
いつもそうだけど、この時間の写真はほとんど撮ってない。楽しくていつも撮り忘れる。

料理の話、キャンプの話、登山の話。そこから広がる色んな話。キャンプスタイルはバラバラなのに、とにかく話が尽きない。

酔いも回って、気付けば深夜。

朝目覚めると、太陽が湖面から随分と離れてしまっていた。このキャンプ場は日の出が素晴らしいと聞いていたのに。

飲み過ぎた・・・。

これはもう仕方ない。楽しかったんだから。

それでもまだ早朝の気配を残すキャンプ場を散歩する。波は少しあるけど、今朝もよく晴れている。

朝のコーヒーを入れて落ち着いた後に、作ってきたシャボン玉セットで遊んだ。

前にDayOutで見かけて、やってみたいと思っていた。シャボン液や膨らますコツがまだイマイチ掴めないけど、とても楽しかった。

そして撤収。
タープを畳んでいると、樹に残されたセミの抜け殻を見つけた。

夏も終わる。
このキャンプも終わる。

でも、また必ず関西へ来よう。

自分とは違う個性に出会うのは、いつも新鮮な驚きに満ちている。
DayOutを作ってよかった。