CAMPonPARADE焚き火台作った🔥

3枚の板を組み合わせるだけ。

それだけで有機的なカタチが浮かび上がる。

強くて軽くて美しい
持ち運びもしやすい
まったく新しい焚き火台が
（ほぼ）できました。

もう半年以上前、僕がまだCAMP on PARADEのお客さんだった頃。オーナーの水山さんに思いもよらない話をいただいた。

「ホリデーさん、新しい焚き火台考えてください」

僕はこのお店をキャンプギアのセレクトショップだと思っていたから、お店オリジナルの焚き火台をつくろうと思ってる事にまずビックリした。でも同時にめちゃくちゃワクワクしたのを覚えてる。

「スノーピークの焚き火台、あれってすごく良く出来てますよね。でも、そろそろ違うモノがあってもいいと思うんです」これが水山さんのオーダー。ふぅむ。じゃあどんなモノにしたらいいだろう。水山さんといろんな話をした。

・焚き火台として機能する剛性があること。
・軽くて持ち運びが便利なこと。
・それでいて今までに見たことがないもの。
・なによりCAMP on PARADEらしく。
つまり、優美で美しいものであること。

お風呂の中でぼんやり「折り紙」的なイメージが湯気のようにもやっと思い浮かび、しばらくすると急にイメージがクリアに。湯船から飛び出てすぐにスケッチ、構造を整理してみる。

早速ボール紙と針金を買ってきて、工作開始！

最初に作ったカタチがこれ。

おおー！！すでにええ感じ😻

この素敵なカタチをどういう脚で支えたらいいのか悩む。なんとなくのアイデアは出来てたけど、スケッチしてるだけだと実際成立するかどうかわからないので、針金を手でぐねぐね曲げてみる。

こんな感じかな？？恐る恐るボール紙を乗っけてみると、、

しっくりきてる！！これイケる！！

ん、でも、このおわん形状ってどうやってキープするんだ。無理やりテープで留めてるからこのカタチをつくれてるけど。そして、脚と本体はどう固定する？？

そこで考えたのが、、

脚をそのまま留め具にする、というアイデア。

おおおっ！！いけるんちゃういけるんちゃう！！

ということで、大きな構造はできた。オーナーとどんな素材でつくったらいいか、あれこれ話し合う。ステンレス？真鍮？素材の特性や耐火性、加工方法など議論しながら最終的には「チタンしかないね」と２人頷きあう。そう、ステンレスをゆうに超える耐火性と美しい質感を持ち、高価で加工の難しいチタン。。

チタンを加工できる工房は多くない。それくらい難易度の高い素材。そのパートナーが見つからずしばらく焚き火台プロジェクトは中断。

しかし、救世主はまさかの場所から現れる。

CAMP on PARADEでいつもお世話になってる工房が「チタン加工できるよ」という灯台下暗しラッキー！

ヘラ絞りの職人社長。御歳７８歳。超元気。

出来上がった試作を見て息を飲む。。
チタンの質感としなやかさがとにかく美しい。

後で社長に聞いてみたら、チタンの加工は今回が初めてらしい。やったことなかったんかーーい！！でもこの歳で新しい素材にチャレンジする、そしてちゃんと作りきるってほんとすごい。じいちゃんかっこよすぎる。

この日、他の製品も含めて細部の詰めを社長とやってたら盛り上がりすぎてとっぷり日が暮れ、その日の移動を断念。そしたら

「うちに泊まってけばいいよー」

ってまぢで！？

長い時間試作に付き合っていただけたばかりでなく、社長のご家族3世代と晩御飯、朝ごはんをいただき、暖かいお風呂と寝床を用意してもらうという、、人の暖かさに少し泣く（ ｉ _ ｉ ）

やはり、モノづくりは現場で起きてるんだな、、と痛感。図面とメールだけじゃ良いものできないね。

現在、燃焼試験を行なっていて経過は良好！さすがチタン製だけあってこの薄さでも炎にびくともしない。フィールドテスト繰り返して微調整を加えて完成する予定です。

三角形状なのでトライポッドとの相性抜群！

バラバラにすると驚くほどコンパクトになり、組み立てると金属のしなりが生む優美な三次曲面が浮かび上がる。なにより強くて軽い。

水山さんとの出会いから始まりいろんなご縁とラッキーが重なり、ちゃんとCAMP on PARADEらしいものが出来上がりました😻