ゆかりの森の探検隊

18回目のキャンプのログ。

茨城県つくば市の豊里ゆかりの森へ。

久々に息子「チビ吉」隊長と探検隊を結成。

ひと張り160円。
大人(小学生以上)ひとり210円。
薪は300円。

どう考えても貨幣価値が怪しいフィールドを目指した。

隊長ーっ！
ここの関所は昆虫館を装ってますっ！
用心してくださいっ

「おまえは体力を温存しておけ。
ここは俺が持つ！」

隊長が自ら30秒間も燃料をもってくださった。

隊長ーっ
どうやらここから先は徒歩で進むしかなさそうです！

隊長は荷物を途中まで運ぶスペシャリストでもある。

どんな荷物も確実に目的地の途中まで運んでくれるのだ。

われわれ隊員は、それを見つけて目的地までただ運べばいい。

隊長！さっきの荷物はどこですか！？

「あそこだ！」

的確な指示によって
全隊員による捜索コストは最小限で済むのだ

「そんなことよりアスレチックに行くぞ！」

隊長からのこの指示は
「設営を死ぬほど急げ」を意味する。

だが、たいていの隊員はこのスピードにはついていけず道半ばで挫折する。

我々はこれを「設営途中」と呼んでいる

隊員の設営スピードとは真逆で、

あらゆるフィールドを次々と制圧していく隊長

「おまえもやってみろ」

は、はいっ！

設営もまだな私にもやらせていただけるんですね！

隊長は特殊偵察部隊ひょっこり班の出身でもある。

「おまえもやってみろ」

はいっ！

「次はここで走るぞ！追いかけてこい！」

ただひたすらに走り、
互いに体力を削り合う地獄の業、
通称『鬼ごっこ』。

何度追いついてもインターバルなく再び走り出す隊長が次第に鬼に見えてくるのだ。

そうこうしていたら、別部隊のzero隊がご到着。

我が隊長が一目置いている精鋭部隊だけあって、
あっという間に設営を完了していた。

隊長が求めるスピードはこのレベルなのか。。

隊長はzero隊の方と今回の作戦をねるねるねーるね
しはじめた。

ひらがなをほぼ完璧にマスターしている隊長でも、この暗号の解読には暗号班が必要なようだ。

zero隊はすべての調理を薪ストだけで行なっていて、余計な道具をかなり減らしているようだった。

自ら作られたというナイフと三角テーブルは見た目以上の活躍を見せていた。

zero隊には我が隊にはない、なにかこう風格というか余裕を感じるのだ。

おもむろに立ち枯れの松を削り出しては私に手渡してくれた。

こ、これは…

隊長ーーっ！
ファットウッドです！！

zero隊がくれましたよ！
これでティンダーにはしばらく困らないですよ！

「よし！アスレチックに行くぞ！」

隊長のファットウッドを喜ぶ甲高い声が
フィールドに鳴り響いた。

「聞こえますかーーっ！？どうぞーーっ！」

き、聞こえますっ！
トランシーバがなくても聞こえてきますっ！隊長！

空気を震わせて相手の鼓膜に直接コンタクトする、隊長のヤバすぎるスキルはトランシーバを凌駕する

早春だが森にはまだまだ冬の気配が残っていた

隊長はその季節の変わり目をゆったりと楽しむかのように椅子に浅く腰掛けて、私にこう語りはじめた

「よしっ アスレチックに行くぞ！」

そんな様子を見ていたzero隊の方が気を使ってくださり、たびたび隊長と探検に行ってくれた。

そのおかげで私は設営の時間をつくることができた。

夕食は隊長の好きなハヤシライス。

隊長〜っ！お味はどうですか？

「アツイっ！」

味付けは私ではなくハウス食品の仕事であることを見抜いていた隊長。

ただ熱くしただけの私にサイコーのお褒めのお言葉をかけてくれた。

夜になると一気に冷え込んだ。

ストイックな隊長は、
zero隊のぬくぬくのテント内で、眠りにつくその瞬間まで、トムとジェリー探検隊の実践映像を見て勉強なさっていた。

夜の番は全隊員で交代制だ。

隊長の寝床だけは死守しなければならない

三脚を導入し怪しいものがいないか辺りを監視した。

小さな白猫に攻められたが、ほぼノーダメージで済んだ。

翌日、隊長は朝からモーニングアスレチックを実行していた

隊長〜〜っ！
1番美味しいところを犠牲にしてまで、
私のために任務を与えてくださるのですね！

zero隊には撤収まで手伝っていただき、本当にお世話になった。

どうにかこうにか森から撤退した我々は
やっとの思いで豚男爵というラーメン屋を見つけた。

実に5時間ぶりの食事だ。

ときには遊び、ときには遊ぶ。

隊長の全力で遊ぶ姿は、われわれに活力を与えてくれるのだ。

隊長こそがわれわれの宝。

はーキャンプ行きたい

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