東北/南三陸・女川キャンプ＆カヤック

有休を1日足せば4連休の先週、以前から行ってみたかった東北へ一人旅へと出かけました。＊長文です。

初日と最終日は移動のみで終わってしまうから間の二日間で三陸海岸でカヤックを漕ごうという目論見です。木曜の深夜に出発し、ハイテンションのまま一気に仙台へ。松島へ明け方到着し、公園の駐車場で仮眠しました。今回カヤックのツアーガイドを仙台を拠点とするショップのアースクエストさんにお願いしていたのですが、翌日（二日目）は強風で外海は漕げないだろうと連絡があったので、二日目のカヤックはあきらめ三日目に気候が良くなる予報が出たらツアー開催をしていただくようお願いしました。

仮眠後はキャンプ場へ行くだけだったので、まずは女川町から牡鹿半島へ入り、のんびりドライブしました。ここでかなり驚いたのが、港という港は未だにほとんど更地で防波堤の工事関係者しかいません。女川の駅は綺麗な駅舎や小さいモールが完成していてかなり賑わっていましたが。

後でカヤックショップの方に聞いたのですが、海抜10m以下の低地は災害危険区域に指定され、居住も宿泊施設も禁止となったそうです。まあそれは理解できるのですがある程度の規模の港はともかく誰も住まない予定の海岸を防波堤で防護する意味あるのか？釈然としないものがあります。

ついでと言ってはなんですが、被災跡地を見てきました。74人の児童と10人の教員が犠牲となった大川小学校跡地。この場所は川沿いの堤防横に面しており、海抜ゼロmなので、堤防から水が溢れるとアウトな地点ですが、海から数キロ離れており、やはりカヤックショップの方の話によると大人は誰もここまで津波が来ると思っていなかったそうです。しかし実際には地震発生から1時間もしないうちに校舎の2階を上回る津波に襲われたそうです。すぐ裏側にある山へ避難すれば助かったであろうケースだけに遺族の方も無念でしょう。慰霊碑に手を合わせてきました。R.I.P.

清水ヶ浜駅 この近辺も線路そのものが消失しており、現在も復旧工事中。津波の高さは14mくらいです。建物の屋上に避難しても助からないでしょう。実際、南三陸市役所で犠牲になった方達は3階建ビルの屋上に避難しても津波にさらわれたようです。

今回は南三陸の神割崎キャンプ場をベースキャンプとしました。宮城では海沿いのキャンプ場が他に無いようだったので写真を見て決めたのですが、とても良いロケーションのキャンプ場でした。フリーサイト900円也。第1から第4までサイトがあり、設営時のみ車を乗り入れできますが、その時以外は場外の駐車場に停めないといけません。仲違いする村人を懲らしめるために神さまが岩をまっぷたつにした（笑 神割崎。波がものすごい勢いで吹き出します。

坂道を登った一番高台にある第4サイト。眺望抜群です。連休ではないので貸切でした。初日は特に寒く夜中の気温2度でした。

二日目はカヤックツアー中止でやることがなかったのですが、初日に鬼のように運転したので遠くへ行く気分にならず、すぐ隣の南三陸町へ出かけて海鮮丼を食べ、温泉に入った後、昼過ぎすぐに神割崎へ再チェックイン。流木を拾って延々と焚き火をして酒を飲んでいました。

三日目は待望のカヤックツアー参加しました。女川の御前浜でアースクエストのガイドさんと待ち合わせし、出艇しました。
アースクエストさんのFacebookページ
にツアーレポート掲載されています。
https://www.facebook.com/seakayakearthquest/posts/1576073892431503

御前浜〜出島西岸まで行ったところで外海の波が高かったので、出島一周はあきらめ女川湾周遊に変更となりました。女川原発のそばを漕いだり漁港に入ったり、なかなか関東の海とは違う雰囲気です。そしてカヤッカー誰もが求める無人の浜に上陸してランチタイム。ランチ後に御前浜まで漕ぎ戻りましたが、洞門をくぐったり養殖牡蠣のブイを観察したりして楽しみました。

事前にロングツーリングをお願いします！とリクエストしていたので、長距離なおかつ変化に富んだコースをガイドしていただきました。アースクエストさんは現在仙台を拠点にしていますが、震災前は御前浜にショップを構えていたそうです。ガイドさんとご家族は無事だったけれども目の前でショップが津波に呑まれたそうです。夏はカヤックキャンプのツアーなども開催しているそうなのでまた参加したいと思います。

ツアー終了後にまた海鮮丼を食べようとしたら夜の部までお休みだったためマグロ、タコなどを仕入れて神割崎へ帰宅。土曜なので5組くらいのキャンパーがテントを張っていました。第4サイトには先客がいたので一段下がった第3サイトにテントを張りました。

タヌキが場内パトロールしているのですが、朝起きたら食料を入れたビニール袋が引っかかれていました。袋を前室に入れてあったので途中であきらめたようです。犬猫鹿熊はいないのでどう考えてもこいつが犯人（笑

最終日。早々に帰宅しないと怒られるので7時に自宅へ向けて出発。三陸道から帰宅しました。この風景は大川小学校跡地の横です。こんな広い川を津波が遡ってくるなんて想像もつきません。

早めに出発したので渋滞はありませんでしたが6時間くらいかけ帰宅。東北は寒い（当たり前）ですが、独特のワイルドな海と神割崎キャンプ場良い雰囲気でした。また再訪します。