登る男

GOJや裏GOJで盛り上がっているDAYOUT。
そんな中で最近の思いを描いてみました。
よろしければお付き合いください。

東京タワーには夜間、飛行機がぶつからないように点灯する照明がある。
これを航空照明灯といって、東京の夜空を守っている。 しかし、照明だからやっぱり切れることがある。
365日の中でたった１日だけ。

高さは333メートル。
エレベータで上がることのできる特別展望台は250メートル。
そこからは梯子がかかっている。
しかし、そこ梯子も313メートル付近でなくなり、その先は何もなくなってしまう。
電灯が点いているのは333メートル。 つまり、20メートル以上は何もない三角の柱を伝って一歩一歩登っていく。

命綱は邪魔になるからつけない。

そう。何もつけずに。

・
そんな恐ろしいことを引き受けるのは誰なのだろうか。
また、なんでそんなことするのだろうか。

とび職の専門の人？

高いところを工事する業者？

仕事で仕方なく？

答えは
某電気会社に勤める、普通の会社員の人。

しかもそんなに危険な仕事なのに特別手当はたったの200円。

・

それでも彼は毎年登り続ける。
理由は？

「登るのが好きだから」

大雨のアウトドアディジャパン。
息子は初めての壁を登り始めた。
心配する僕を尻目に。

残念ながら寒さと雨で滑ること、初めてのクライミングであまり登れなかった。
きっと怖かったこともあるだろうけど、下に降りてきて初めに言った言葉は

「楽しかったぁー！！」

・

好きなこと。
これは何にも勝る1番のエネルギー。
そして、背中を押してくれる最高の温かい一押し。

このところ、仕事もアウトドアも停滞していた僕。
この息子の成長した姿は僕の背中を押してくれた。

ともともさんとマイコさんが教えてくれて、行きたかったガジェットモードにも顔を出せた。

来週、森マキでグルキャン。

道志から色々考えることもあったけど、

「今は もう こんなに 元気です」

積み込みも。
運転も。
設営も。
子どもと遊ぶことも。
探検も。
眠れない夜も。
焚き火も。
撤収も。
片付けも。

ぜーんぶひっくるめて楽しみな時間。

そして少し余裕が出て来たからこそ、やりたいことができる。

もう１つの趣味。
料理。

ギアも揃って来たし、スキルも少しずつ積んで来た。
いよいよ趣味がコラボするときが来た。
料理メインで楽しむキャンプ。
楽しみが増えた。

こんな風に楽しみを指折り数える時間も素敵な時間。