未知の国でキャンプと入院2
![「未知の国でキャンプと入院2 | [テント] その他」の1枚目の写真](/assets/gray_1x1-6eb3bce1089576b55d1f2360755511fa4b9ce24d11759d12370f0d9d2adb35ea.jpg)
入国日
荷物検査で賄賂を請求されるなど聞いていたので
かなり警戒していたが何事もなくすんなり入国。
緩衝地帯を越えいよいよトルクメニスタンに。
しばらくは建物も少ない牧草地帯を走る。
できるだけロスがないように最短ルートで走りたいがメインルートは大回りになる。地元の人に身振り手ぶりで道を聞く、ローカルな細い道を進み、橋を渡って何とか50㎞程ショートカットできた。
その情報は後に走る人の為に曲がり角の目印などをノートに書き残した。
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徐々にあたりは砂地になり、砂漠化していく。道と並行して線路があるだけ。
日陰もなく頭がボーとする。集落エリアにたどり着き水を分けてもらおうとしたらその村には水道がなく、なんと井戸で生活していた。水をくださいと農家に頼み、井戸からバケツで引き揚げた水をそのまま飲みほした。
底を見たら、ボウフラみたいなものが浮いていた...
トククメニスタンは原油産出国で国自体は豊かなはずだが人々の暮らしは豊かとはいえない。水を分けていただいた家庭で昼食に招かれた。
中庭に通され中庭に布を引きその上で食べ物が運ばれてくる。ナン、フルーツ、羊の肉、その他・・・なんや意外に裕福やん。めっちゃ豪華な食事やな~
民族衣装を着たこの家の主が「この先もたくさん走らなくてはいけないから体力付けるためにお腹いっぱい食べなさい!」って言ってくれた。なんていい国なんだろう~
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食事が始まって違和感を覚えた。僕と大人は食べているが子供たちが手を付けていない。
でもお腹減ってるようにじ~っと僕の食べる姿を見ている。
客人が残すのを待っているのだ。僕はそれに気付いてお腹いっぱいのフリをすると子供たちが食べだした。やはり裕福ではないが精一杯おもてなししてくれたのだ。
その場を立ち去り走りながら振り返る。見ず知らずの旅人にごちそうを用意してくれるなんて感謝してもしきれない。
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ある日、小さな商店とレストランがあったので昼食をとる。油で揚げたサモサとナン、ちょっと油ギッシュやなと思いつつ食べた。
その夜、テントで寝ていたら気持ち悪くなり2回ほど嘔吐、朝を迎えたが起き上がれないほどフラフラする。テントを張らせていただいた商店のおじさんに頼み病院に連絡してもらい救急車で運ばれることに・・・。
意識が遠のきあまり覚えていないがめちゃくちゃ古いロシア時代の救急車。乗り心地が最悪で揺れすぎてさらに嘔吐を繰り返した。
着いた病院もかなり老朽化した建物でボロボロ。病院内は薄暗くまるでお化け屋敷。床に注射針が落ちていたりする。
しまった!注射針ぐらい持参したらよかった。使いまわした針を使われたら「食あたり」だけでは済まない。
やたらと沈み込むスプリングベットの上に寝かされ、この先いったいどうなるんだろうと天井をぼんやり眺めながら思った。
続く…
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