みんな大好き200Aバーガンディのリペア
コールマン200Aを1度でも使った事があるならコレクションのひとつにバーガンディーを加えたいという人は多い。コールマン過渡期に当時し独特の色合いから不人気で短期で終わってしまったバーガンディーですがその独特の色合いからビンテージ好きの間で高騰しております。一応コレクターでは無いので(笑) 野に山に持っていける適度にボロい物を好んで使ってます。ebayの出品者曰く「アイダホに旅行に行った時にガレージセールでたまたま見つけた」という代物。かなりホコリは被ってるがグローブ無しの一度もレストアされてないベンチレーターも欠けも少ないまさに俺好みの代物です。ちなみにバーガンディーはベンチレーターの強度を上げるために変更されたのでバーガンディーにはベンチレーターの欠けが少ない個体が多いです。中古のランタンは燃料が残ってる関係からデリバリー業者が受け付けてくれません。たまに海外発送してくれるセラーがいますが燃料を抜いて中を洗浄してくれて証明書を発行してくれますが殆どの出品者は米国国内発送オンリーなので代理店を利用します。これが曲者で代理店への送料と日本への送料、そして手数料がかかります。関税もかかりますね。これがあるので料金的にはヤフオクなどとちょっと安いかトントンになります。不具合があった場合ややこしいのでリスクを考えると日本国内で探すほうが安心です。しかし日本国内のセラーは賢いのでちゃんとレストアしたほうが高く売れるのを知っているのでレストア品ばかりです。俺のようなジャンク品狙いの物は滅多に出品されません。あっても本当に使い物にならないジャンク品でしょう(汗) 今回は日本への送料がえらいかかったので料金的には微妙でした。しかし修理するワクワク感はプライスレスです。長くなりましたが修理を始めます。
燃料キャップのパッキングは必ず腐ってます。先にマイナスドライバーでネジを外してからキャップを外します。キャップを閉め込んでから外しますがネジが固着しているなら塗装の剥がれは仕方ありませんネジザウルスのようなモノで外し使えないならリプレイス品を使うしかないです。
バーナーで炙って外すのが楽です。70年代以降のモデルはこれが出来ないので千枚通し等で地道に取るしかありません。
パッキンは2種類あります。200A は上を使います。殆ど差異は見られないので神経質にならなくても使えると思います。
ジェネレーターは殆ど交換しますがこれは状態が良いので再利用します。汚れていることよりクリーニングニードルの先の細い所が綺麗に残っているかが重要です。
専用の工具でチェックバルブを外します。これ無しでチェックバルブを外す気持ちにはなれません。
チェックバルブです。殆ど再利用出来ます。汚れていたら丹念にパーツクリーナーやキャブレタークリーナーで洗浄し口に咥えて息を吸ったり吐いたりしてチェックします。エア漏れ防止と締め込み防止にOリングを入れます。これを入れると装置したままでパーツクリーナーは使えませんが外すのが楽になるので付けたほうがいいです。
バルブアッセンブリー外しにはみんな手こずります。万力で挟むのが一般的ですがクイックバイスを使うと楽です。タンクには滑り止めシートを巻きましょう。
バイクレストアラーには有名な花咲かGタンククリーナーでタンク内を洗浄します。燃料キャップやバルブの穴からライトを照らしてタンクの中を確認します。外のボロさの割に殆ど錆びて無かったです。ラッキーでした。タンクを丁寧に洗浄した後、乾燥させるのですが俺はオーブンに入れて90度くらいで乾燥させています。
バルブアッセンブリーのタンク側にある燃料を吸い上げるフューエルエアチューブの中のニードルのスプリングは多くの場合ヘタっています。炎が大きくなったり小さくなったりする原因はジェネレーターかこいつです。写真のように交換用スプリングとの差は歴然です。ボールペンのスプリングが代用出来ますがスプリングの強さが大きいとバルブステムを傷めてしまうので注意してください。タンクの中が汚れや錆でチューブを塞いで燃料が上がりにくい場合もあるので面倒くさがらずにバルブアッセンブリーは外しましょう。
バルブを閉めても火が消えない原因は殆どこいつです。火が消えないからと何度も締め込むことによって段差が出来てしまいます。こうなったらバルブアッセンブリーの交換です。しかし、生産時の部品のマッチングに拘る俺はなるべく使います。このバルブステムをドリルのチャックに挟んでヤスリがけして段差を取り除きます。しかし、不具合の原因はバルブ側なのでこれだけでは解消しません。バルブ側も三角錐のリューターを使って中の面取りが必要です。しかし、タンクにバブルを組んでから気がついたのでとりあえずこれで組むことにしました。
修理するのに必要な工具はこれです。アメリカ製なのでナットサイズはインチ企画です。左のコールマン製の工具は使いません。高確率でナットを舐めます。インチ工具は1/2、7/16、3/18、5/16が必要です。たまにミリ工具が合う場合がありますが絶対やめてください。
先ほどのバルブステムの不具合により完全には火は消えませんでした。バルブを閉めクリーニングロッドを閉めて火が弱火になった所で引火しないように最善の注意を払って燃料キャップを少しづつ緩めて内圧を下げて火を消します。燃料キャップ辺りがえらい焦げたジャンク品をたまに見かけますが、これに失敗して引火させてしまったのでしょう。
純正のパイレックスグローブです。Colemanロゴの右が®️なのが58年からバーガンディー前期までこれらしいですが(諸説あり) 個人的にはバーガンディーはランタンマークだと思っています。
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じょう
1番🤘✨
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JAM伯父さん
カッコイイ!!楽しく読ませてもらいました♪
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あっちん
200Aにもいろんな種類があるんですね❗️🤔 古いランタンをお手入れして使えるようにする知識と技術が素晴らしい👏✨ ちゃんとした工具がないと触るのがちょっと怖いので、いつかコージ工房でランタンお手入れ講座を開いて欲しいなぁ💕