え、私のキャンプ道具入れダサすぎ…?
しばらくキャンプに行けていない…。
まるで夏のような陽気に促され、キャンプ道具の手入れをするべく道具達を倉庫から持ち出した私は目の前の光景に言葉を失った。
持ち手にカビの生えたハチェット、湿気た炭、期限の切れた調味料。日の光に晒された道具達が私に抗議の眼差しを送っているのがわかる。
しかしそんなことは些細な問題だ。そう思えるほど私の道具入れはダサかった、ダサかったのである。
考えてみれば容易に想像のつくことだ。
洗濯物入れにと買ってきたプラスチックのカゴにキャンプ道具を乱雑に詰め込んでダサくないはずはないではないか。これをトランクに積んでサイトに出かけていた当時の私を思うと気が狂いそうな思いだ。
そもそも入りきっていないではないか。なんだこれは。
危機感をあらわにした私はその足で一路ホームセンターへ飛んだ。
しかしここでも私は愕然とすることになる。
そう、ホームセンターというところには商品が多すぎて決め打ちでやってきた私のような人間には何を買っていいのか検討もつかないのである。
都合3時間店内をうろついた挙句何も買わずに私はホームセンターを後にした。
まだだ、私はまだ負けたわけではない。
これは万全をきすための戦略的撤退である。
図面を描こう。
帰路の車中で私はそう誓った。
しかしこれには大きな問題がある。そもそも私は図面がかけないのである。
私は図面を諦めた。
まずは箱が何でできているのか調べなくてはならない。
数日後、再びホームセンターを訪れた私の手には熟考を重ねたお買い物リストが握られていた…。
……。
材料の調達に成功した。
いや、実際にはこれで正しかったのか、過不足はないのかこの時点ではわからなかったのだが、当時の私はこの時点で既に小動物を捕まえたエド・スタッフォードのような気持ちだったのである。
こうなってしまえば後は適宜切断して組み立てるのみである。
ついに完成形が見えてきた。図面も描かずに。
あとは天板となる木を取り付ければ完成である。
が、ここに来てまたも問題が。
ビスどめのためのネジのビス穴に電動ドリルのヘッドがハマらないのである。
止むを得ずハンドドライバーの軸を切断して取り付けることに。ところが私は知らなかったのだが、ドライバーの軸というのは恐ろしく硬い。凄まじき剛性である。
金鋸は切断油を使用しても上滑りし、大型ニッパーの刃は潰れる始末。
最終的に金属ヤスリで切れ目を入れてなんとかハンマーで叩き割る事が出来た。幸い靭性はあまりなかったようだ。
その後も次々起こる問題をなんとか解決し、ついに完成した我が箱。
一部ありものの材料を使ったため強度に一抹の不安はあるものの大した問題ではない。自作の利点は自由に修復できることである。壊れるなら壊れればいい。さらに力を増した第2第3の箱が現れるだろう…
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omu
その勢いが素敵です〜✨ 僕もdiy に興味があるので後日談楽しみにしてます!