レストアのすすめ

[バーナー・コンロ] Coleman

オールドコールマン とか、ヴィンテージコールマン とか。なんだかロマンを感じます。
何十年も使ってて、まだまだ現役で活躍していたり、発売されたままの姿で大切に保存されている姿など、ワクワクしませんか?
そういった年代物のランタンやストーブをご自分でメンテナンスしたり、大規模な修繕を施したりしていらっしゃる方々には、羨望の眼差しを送ってしまいます。

「レストアのすすめ  | [バーナー・コンロ] Coleman」の2枚目の写真

そんな私は、ほぼ現行品しか所有しておりません。
現行品だからこそ、遠慮なく使用できる安心感があります。しかし遠慮がない分、塗装の傷みや錆など発生してもついそのままにしてしまいがちです。
今回は、そんな哀れな私のコールマン「パワーハウスツーバーナー413h」を取り上げてみます。

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413hを長年使用されている方、この様な感じになっていませんか?
コレは05年09月生まれの413h。08年にスポーツ用品店で購入しました。だいぶ使いましたので、かなり錆が出てますね。メインバーナー側は塗料も焦げてしまってます。
皆さんはこれ以上酷くなってくると、買い替えなど検討されるのではないでしょうか?

私もチラリと頭をよぎりましたが、バーナー自体は何ら問題なく作動しますので、塗装をなんとかできればと思い、再塗装を試してみました。

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出来る限り綺麗に仕上げたいので、分解できる物は全て分解します。
インパクトドライバーがあると大変便利です。
一家に一台あると重宝しますが、ホームセンターなどで数百円でレンタルしてる所もありますので、そういった物も利用すると便利ですね。

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リベットもドリルでカシメ部分を削り落として分解します。これでヒンジやパッチン錠(←正式名称って何でしょね。)も全て取り外します。リベットは再利用出来ませんので、塗装完了後の組み立て時に新しいリベットに交換します。
取り外した金具類は錆びていませんでしたので、このままクリーニングして終了です。

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ペイントを剥がしていきます。
使用した剥離剤はアサヒペンさんの「塗料剥がし液」1ℓ。
まんべんなくハケで塗り、10分くらいで変化が現れます。

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タンクの塗料は見事に剥がれました。ウエスでサッと拭き上げて完了です。

しかし、塗料によって剥がれ方は違う様です。
先日、調子にのって予備のタンクも同じ要領で剥離作業をしてみたところ、使用されている塗料が変わったらしく、全く剥離出来ませんでした。
そこでやり方を変え、まず40番手の布ヤスリで塗装面に傷をつけ、剥離剤をホームセンターで売っている「カンペハピオ」に切り替えてムラなく塗り、ビニール袋に入れて1日寝かします。それでもようやく塗料が緩むといった有り様。剥がれ方もゴム風船が張り付いている様な感じで、ベロンと手作業で剥いていく感じ。2日やってほぼ剥離出来ました。細かい所に残った塗料は、タンククリーナー「花咲かG」10倍希釈液に漬け込んでやれば完全に落ちます。

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話を戻して、こちらは本体の風防板。
緑の塗料は、赤タンクの様にペリッと剥がれず、塗料が溶ける感じになりました。ワイヤーブラシでこそげ取り、水洗いしながらスチールウールで落とします。本体も同様です。

特に錆のひどいバーナーブラケット(←正式名称はわかりませんので、便宜的にこう呼ぶ事にします。)と、バーナーフレーム?(正式名称は…もういいですか?)の錆を紙ヤスリで落とします。
塗装を施す全てのパーツに軽く粗めの紙ヤスリで全体的に表面を荒らし、パーツクリーナーで汚れと油分を落とします。

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ここからは塗装作業。
使用した塗料は熱に強い耐熱塗料を用意しました。

オキツモ 「ワンタッチスプレー」
耐熱温度 光沢   色調
200℃ ツヤ有り 黒    1本
200℃ ツヤ有り イエロー 2本
550℃ 半ツヤ  銀    1本

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本体の蓋と本体の内側は黒で。
本体外側と燃料タンクはイエローで。
バーナーブラケットとバーナーフレームは銀で。
あとは風防板とトップディスクを銀にしたくらいで、他のバーナーリングやバーナーボールは無塗装にしました。

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イエローはムラになったりダレたりしないように、絶妙な厚塗りになりました。そうでないと微妙に地が透けてしまい目立ってしまうからです。耐熱の下地を塗れば良かったかもしれませんが、そこはケチってしまいました。

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さて、耐熱塗料のメインイベント。
説明書きによれば、「常温乾燥後の塗膜は指触乾燥程度で完全硬化には至っていません。」との事。「180°C程度の熱が 20~30 分以上かからないと完全硬化には至りません」というのが耐熱塗料の特徴です。
キッチンのオーブンで、予熱あり180℃30分…というわけにはまいりませんので、トーチバーナーでじっくり焼きます。

私のトーチバーナーは炎がボーッと出る安物です。良いバーナーは炎が尖ってシュコーッと高出力なのでしょうが、今回の作業には向きません。
炎は最大にして少し倒し、なるべく広い範囲に当たるよう常に動かし、全体をまんべんなく炙っていく感じ。止めるとジュワッと泡立ってしまいます。

黒と銀は簡単でした。上手く焼けると艶がでます。
イエローは艶が出たなと思ったら、あっという間に泡立ってしまい、他の色に比べて加減がとても難しかったです。

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完成!
の前に、金具類を取り付けます。
新しいリベットは、アルミリベットを用意しました。
レザークラフトなどで使用する金床を使用し、金槌で叩くだけです。

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さあ、どんなサイトでも浮いてしまう存在感と自己主張の塊の様な自分だけのギアが出来上がりました。
道具への愛着と理解が深まるきっかけになりますので、ぜひチャレンジしてみては如何でしょうか?

  • T-5113
    すごく完璧な塗装ですね✨ 参考になります🙇‍♂️ 耐熱スプレーで塗装後、バーナー等で熱を入れないといけないなんてわかりませんでした。 私も最近塗装にハマってるんですが、もう1ヶ月以上前に耐熱スプレーで染めたランタンがありまして、今更バーナーで熱入れしても効果ありそうですか? 確かに熱を入れてないせいか部分部分で少しベタつきがある気がするんです。
  • T-5113
    素敵な情報ありがとうございました😊 素人なんでちょっと上手くできるか心配ですが週末やってみます‼️
  • shoma
    読みごたえがあり、楽しく拝見させていただきました!ありがとうございます!!
  • 気球
    めちゃくちゃ綺麗に塗装されてますね😆 コレは愛着湧きますね〜😻
イイものを末長く…と、念仏のように唱える。
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