氷点下のキャンプ

目がさめてテントを出ると、そこは氷点下の世界。外に出ていたすべてのものが凍てつく世界。結晶の美しさがかえって自然の恐ろしさを強調しているような、幻想的な光景が広がっていた。

足先から痛みがじわじわとやってきては感覚がなくなっていき、鼻をとおるキンとした空気と白い吐息。

アルコールストーブをミニ焚き火台にセット。静寂の中フツフツと鳴るストーブに冷えた手をかざしながら過ごす朝。
沸いた湯で淹れた熱々のコーヒーが、寝起きの体に染み入る。

日が差すころ、太陽の温もりで結晶は徐々に消えていく。
冬のアウトドアもいいものだ。